特別講義:グローバル時代の文化芸術概論
ラクス・メディア・コレクティブ
「Close to a Distant Triennale」

「グローバル時代の文化芸術概論」は、本研究科が企画する特別講義シリーズです。本シリーズでは、世界各地の専門家を招いて、講義やワークショップを行っていただきます。キュレーション専攻の企画として、10月2日にラクス・メディア・コレクティブによる特別講義「Close to a Distant Triennale」を開催します。

  • 本レクチャーは本研究科所属の学生のみ聴講可となります。

ラクス・メディア・コレクティヴについて

Raqs Media Collective/Photo: KATO Hajime/Photo courtesy of Organizing Committee for Yokohama Triennale

略歴:

ラクス・メディア・コレクティヴ(以下、ラクス)は、ニューデリー生まれのジーベシュ・バグチ(Jeebesh Bagchi 1965年)、モニカ・ナルラ(Monica Narula 1969年)、シュッダブラタ・セーングプタ(Shuddhabrata Sengupta 1968年)の3名により結成されたアーティスト集団です。

彼らは、ニューデリーにあるジャミア・ミリア・イスラミア大学のマス・コミュニケーション修士課程の同窓生です。2001年にインド有数の人文系シンクタンク「国立発展途上社会研究センター(Centre for the Study of Developing Societies)」の外郭団体「サライ・プログラム」の創設に携わり、約10年にわたり都市空間や文化の変容について研究を重ね、また、同プログラムの発行物『サライ・リーダー』を編集するなど、インドの現代文化を刺激し続けています。

「Raqs」とは、ペルシャ語、アラビア語、ウルドゥー語で、回転運動や旋回舞踊によって到達するある種の覚醒状態や、立ち現れてくる存在との一体感を表す言葉です。

ラクスは、こうした状態を思考的な運動と捉え、世界や時間の概念を絶え間なく問い、精力的に思索し続ける「動的熟考 / kinetic contemplation (ラクスによる造語)」を活動の核としています。

彼らの実践は、作品制作、展覧会のキュレ―ション(企画)、パフォーマンスのプロデュース、執筆など多岐にわたります。また、建築家、コンピュータ・プログラマー、ライター、キュレーター、舞台演出家といった専門家や、市民とのコラボレーションも豊富で、多面的な作品やプロジェクトを多数実現しています。

探究心旺盛なラクスは、多様な人々と未知なるものの豊かさを共有し、会話をつないで開かれた議論を促す独創的な手法やアプローチによって、現代美術、哲学的思索、歴史的考察が交差する領域で独自性を発揮し、予期せぬ新たな視点を提起します。(ヨコハマ・トリエンナーレHPより)

Organized by: Graduate School of Global Arts, Tokyo University of the Arts