修士・博士課程入試説明会概要
M.Phil. and Ph.D. Entrance Examination Orientation

国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻では、例年6月に、修士・博士課程入試の説明会を開催しています。
過去に行われた説明会から、概要とQ&Aを紹介します。

研究科概要とカリキュラムについて

・東京藝術大学は、1887年にその前身である東京美術学校および東京音楽学校が創設され、1949年にこのふたつを包括して設立された、日本唯一の国立総合芸術大学。本研究科およびアートプロデュース専攻は、2016年4月に創設。2年間で修了する修士課程を開設。2018年4月より博士課程を開設。

・美術、音楽、複合芸術、社会学、文化研究、文化政策、文化経済学など、さまざまな分野の研究・実践を専門とする専任教員6名が指導・教授する授業科目を中心に各課程/制度のカリキュラムは構成される。

・修士・博士課程において、各学生は、教員の指導のもとで、展覧会、ワークショップ、シンポジウム、音楽コンサートなど、多様な形態の芸術文化事業を構想・実施するための知識と経験を習得する。あるいは/また、芸術をめぐる諸理論や、芸術と社会の関係を切り結ぶ諸理論を学び、研究活動を行う。

・各学生は、入試審査出願時に、「アートマネジメント」「キュレーション」「リサーチ」という3つの研究領域からひとつを選択する(入学後の変更も認められる)。ひとつの領域での研究を深めると同時に、複数の専門領域を横断し授業科目を履修することを通じて、複眼的・横断領域的な視座を養うことが奨励される。

・修士課程、博士課程ともに、授業は、基礎理論を講義形式で学ぶ「基礎科目」と、実践的なゼミやリサーチ活動を行う「実践科目」を中心に構成される。これらに加え、「美学」「音楽文化史」「著作権概論」「芸術と情報」「芸術文化批評方法論」「アジア文化研究」「文化支援・国際交流」などの一般科目も開講されている(各「開講科目」欄参照)。その他、本学内で開設されている他学部・他研究科開設科目の受講も可能である。

・基礎科目として、修士1年次は「アートプロデュース概論」、2年次は「アートプロデュース特論」を履修する。各授業で扱う基本内容例は以下のとおり。

アートプロデュース概論
「文化政策、法制度、組織運営」(熊倉)、「コンサートホールを拠点とした公演制作の仕組み」(箕口)、「アートの生産、流通、需要に関するエコシステムと諸理論」(長谷川)、「美術館と現代社会の関係とその変容」(住友)、「芸術作品の経済学」(枝川)、「文化社会学理論」(毛利)。

アートプロデュース特論
「アートマネジメントに関する文献購読、国内外の文化事業例のリサーチ」(熊倉)、「演奏家とコミュニティを結ぶファシリテーターの基礎と実践」(箕口)、「横断領域化する芸術創造の方法と理論」(長谷川)、「美術家が非専門家と共同して制作するアートなどの分析」(住友)、「地域固有の価値としての文化資源研究」(枝川)、「メディアの変容と芸術・文化・社会研究」(毛利)。

・演習科目として、修士1年次は「アートプロデュース演習」「アートプロデュース総合演習Ⅰ」、修士2年次は「アートプロデュース特別演習」「アートプロデュース総合演習Ⅱ」を履修する。各授業で扱う基本内容例は以下のとおり。

アートプロデュース演習・特別演習
「地域アートプロジェクトのプロデュース」(熊倉)、「音楽学部の学生などを擁したコンサート企画のプロデュース」(箕口)、「過去の展覧会のケーススタディおよび藝大美術館付属陳列館における展覧会企画の実施」(長谷川)、「アーティストや作品の選定、展覧会会場構成、関連イベント実施など、展覧会企画の構想演習」(住友)、「文化政策における国家と助成対象者、鑑賞者との法的側面や助成内容に関する討議」(枝川)、「聞き取り調査、フィールドワーク、参与観察など質的社会調査の基礎演習」(毛利)。

アートプロデュース総合演習Ⅰ・Ⅱ
学生の実践や研究の発表に対して、全教員合同で講評を行う。

・加えて、修士課程1年生必修の特別授業「グローバル時代の芸術文化概論」も通年開講する。授業は、全領域の教員と国内外の第一線で活躍する特別招聘ゲスト教授陣によるオムニバス方式とし、基本的に英語で行われる。グローバル化が急速に進む今日、私たちを取り巻くさまざまな制度は日常的に国境を越え、新しいアートや文化を生み出している。こうした状況に、理論的かつ実践的に対応できる人材の育成を目指し、芸術・文化がどのようにグローバル化の中で変容しているのかを検討する。

・そのほか、短期集中型の国際交流プログラムとして、海外研修旅行に赴き現地の大学や文化機関とワークショップなどを行う「Art Study Abroad Program (ASAP)」なども実施されている。

修了要件について

提出形態は、以下の2種類からひとつを選択する。
①修士論文
②修士論文+修了要件特定課題研究実施報告書

修士論文は、日本語または英語での執筆を認める。日本語40,000字前後、英語20,000 word前後を字数の目安とする(ただし、②を選択の場合、特定課題研究の内容によって修士論文の字数は変動し、指導教官の判断によって決定される)。

修了要件特定課題実施研究報告書は、展覧会、コンサート、アーツ・プロジェクト、出版、オンライン・プラットフォームによる情報発信、シンポジウム企画などを実施し、その企画についての報告書を作成・提出するものとする。

施設について

・本専攻により開講される授業は、千住キャンパス、上野キャンパスの両キャンパスで行われる。

・そのほか、大学全体の設備詳細は、「大学案内」を参照。

出願および入試の詳細について

本学の「入試情報サイト」を参照のこと。

Q&A

Q1 修士課程出願にあたって提出が必要な書類のうち、「研究計画書」「志望理由書」「論考」の提出時期について教えてください。

A1 「入試情報サイト」より、募集要項をご参照ください。

Q2 語学能力証明書について、コピーなどの写しのみ提出することはできますか?

A2 オリジナルの証明書を提出してください。

Q3 語学能力証明書について、実施機関から直接、貴専攻に送付することは認められますか?

A3 認められます。その場合は提出書類郵送時に「語学能力証明書は実施機関より直接郵送されます」と記したメモを同封してください。

Q4 語学能力証明書を、複数回・複数機関分、送付することは可能ですか。

A4 可能です。

Q5 語学能力証明書の提出時期について、教えてください。

A5 書類郵送時に、証明書原本を送付してください。Web出願時に提出する必要はありません。

Q6 入学後に学芸員資格の取得は可能ですか?

A6 可能です。ただし、2年間ですべての科目を履修することになります。
また、本学以外の大学でいくつかの科目を取得していても、本学で再度履修しなければいけない科目もありますので注意してください。

Q7 「美術館実習」の単位だけ貴学で取得したいと考えているが可能ですか?

A7 可能ですが、上記のとおり、実習以外に10単以上の科目を、本学にて履修する必要がありますので注意してください。
学芸員資格の取得については、カリキュラムをご参照ください。

Q8 論考はどのような内容が想定されていますか? 卒業論文を書いていない場合、卒業論文のようなものを書く必要があるのでしょうか? もしくは自身のこれまでの経歴や活動を書けばよいのでしょうか?

A8 卒業論文をすでに書いた方はそれをもとにしていただいてかまいません。今年度卒業論文提出予定で、まだ完成していない方は、現段階の構想をもとに論考を書いてください。原則として、修士課程では、学部で勉強してきたことを踏まえたうえで、どのように学修を継続・発展させるのかということが前提となります。
とはいえ、本研究科は、これまで大学ではあまり扱われてこなかったような、新しい領域横断的な研究・実践を行う研究科ですので、必ずしも今後研究したい内容が、学部で専門としたことに直結していない方もいると思います。本研究科は、そのような受験生にも門戸を開きたいと思っています。ただ、大学院とまったく違う研究分野について書かれた卒業論文をそのまま提出されても適切に判断できないため、本大学院に入るために必要な知識や経験が十分にあることを示すような論考を提出してください。
募集要項には「アートプロデュースに関する論考」を提出するようにとありますが、本研究科において研究を行うにあたって十分な能力があるかどうかを判断するための審査項目なので、必ずしも狭義の「アートプロデュース」に則したものである必要はありません。広義の芸術文化の理論と実践に対して、どのような分析・記述能力があるのかをアピールしてもらえればと思います。

Q9 論考の字数には、タイトルなどの字数も含まれますか? 指定された文量に対して、厳密な字数で書かれたものでないといけないのでしょうか?

A9 募集要項に記載されている「日本語 4000 字または英語 2000 words」は、本文文量の目安ととらえて作成してください。

Q10 論考について図表を記載することは可能ですか? DVDなどの映像や音源資料を添付してもよいでしょうか?

A10 図表を記載することは可能です。映像や音源資料を添付することは認めません。

Q11  一次試験における点数配分はどのくらいでしょうか?

A11  各項目の配点は公開していません。とくに語学については、志望する分野によって必要となる能力が異なるため、全体の足切り点などは設けず、個別に判断しています。

Q12 成績証明書の成績はどこまで考慮されるのでしょうか?

A12 A11と同様ととらえてください。

Q13 受験者数や倍率は公開されていますか?

A13 公開している情報は入試結果を参照してください。

Q14 在日外国人ですが、一般入試と外国人入試のどちらを受験すればよいでしょうか?

A14 どちらにも出願することはできますが、併願はできませんのでご自身でどちらに出願するかを判断してください。

Q15 仕事をしながらGAで学ぶことは可能ですか?

A15 全ての授業が平日昼間にあるため、フルタイムの仕事をしながらだと難しいです。

Q16 研究室訪問は個別で行っていますか。

A16 個別で行なっております。詳しくは各研究室にお問い合わせください。

Q17 日本の大学を卒業した外国人留学生は出願時に留学生に分類されるのでしょうか。

A17 外国籍の方は一般入試か外国人留学生入試のどちらかを選択してください。

Q18  研究室によって語学の選考基準は異なりますか?

A18 異なります。

Q19 海外で交換留学する機会は何がありますか?

A19  GAでは交換留学の機会はありません。

Q20 学生寮について質問です。満員で入れないというケースはありますでしょうか?

A20 あります。

Q21 口述試験は必ず対面で実施されるのでしょうか?

A21 国外に居住されている方はオンライン面接を選択可能です。

Q22 進んだコース以外の研究室のプロジェクトに携わることはできるのでしょうか。

A22 可能です。

Q23 研究生志望の場合は修士と同じようにグローバル時代の芸術文化概論の授業を受けることができるでしょうか?そして、研究生の授業は修士課程とは異なりますか?

A23 受講科目については、指導教員にご相談ください。

Q24 博士号を取得した卒業生の割合は毎年どのぐらいですか?

A24 年度によって異なりますが、2020年度は1名です。

Q25 研究計画書を書いているのですが、入学後に研究する対象や内容が変わっても大丈夫でしょうか?

A25  可能です。

Q26 受験に際して年齢制限はありますか?

A26 上限はありませんが、22歳以上です。

Q27 留学についてですが、海外留学を在学中に行うことは可能でしょうか?

A27  可能です。