トークイベント:ジェレミー・ウールジー 「田原総一朗のジャーナリストへの転身についてーー1970年代の『ニュー・ジャーナリズム』の再考」

Jeremy Woolsey


東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科客員研究員・ハーバード大学博士課程のジェレミー・ウールジー(Jeremy Woolsey)氏を迎えて特別講義を行います。
興味のある方はどなたでも参加できます。ぜひお越しください。

日時:2024年6月11日(火)18:00-19:30
会場:東京藝術大学上野キャンパス 国際交流棟 4F GA講義室

報告者:ジェレミー・ウールジー(Jeremy Woolsey) (東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科客員研究員/ハーバード大学博士課程)
司会:毛利嘉孝(東京藝術大学教授)

主催:東京藝術大学大学院 国際芸術創造研究科 毛利嘉孝研究室
言語:日本語

『朝まで生テレビ!』や『サンデープロジェクト』という討論番組を通して、政治のワイドショー化に大いに貢献したと言われる田原総一朗。そもそも学生運動家やフーテン族など、日本社会の周辺にいる人々を対象にテレビドキュメンタリーを制作していた田原が、なぜ日本の政治、言い換えれば「権力の中枢」に関心を持ったのだろうか。 

本講義では、立花隆の「田中角栄研究」(1974年)がもたらした「ニュージャーナリズム」と呼ばれるフリージャーナリズムの流行を、メディア文化の観点から捉えた上で、「アメリカの虎の尾を踏んだ田中角栄」(1976年)、「田中角栄独占インタビュー」(1981年)などの田原の代表的と思われる初期の記事を、この「ニュージャーナリズム」として位置付けることを試みる。

そして田原が日本の議会政治や権力構造に関心を持つことになった契機を探るために、また政治家の「本音」を生放送で引き出そうとしたその後のインタビューの形式を論じるために、彼がジャーナリストに転身した当時のメディア環境を理解する必要があることを強調したい。本講義では「ニュー・ジャーナリズム」定義の再考も試みる。

provided by Jeremy Woolsey