映画『カナルタ　螺旋状の夢』上映会

日時：2022年3月5日（土）、3月6日（日）
時間：各日15:00～18:30
　　  開　場：15:00
　　  上　映：15:30～17:30
　　  トーク：17:30～18:15
場所：知床自然センターMEGAスクリーンKINETOKO
申込：事前予約制。インターネットもしくは電話にてお申込みください。
　　[WEB]：予約フォームよりお申込みください（https://forms.gle/qXCSQNngDSJAhExZA）
　　[TEL]：0152-24-2114（知床自然センター）
料金：大人1,500円　中学生以下1,000円　※未就学児無料
定員：60名／日
主催：太田光海（映画監督）、黒沢聖覇（東京藝術大学）
協力：公益財団法人知床財団
助成：東京藝大「I LOVE YOU」プロジェクト
問合せ：知床自然センター（0152-24-2114）
ウェブサイト: https://center.shiretoko.or.jp/event/kanarta-2022.html

本上映企画は、2021年1月、トーキョーアーツアンドスペース本郷にて開催された、北海道オホーツク海の流氷の調査と、ブラジル・アマゾンの熱帯雨林の調査を組み合わせ、惑星規模で変化する環境に対する新たな観点と問いを提示することを目指した「冷たき熱帯、熱き流氷」(上村洋一+黒沢聖覇)という展覧会の発展的なプロジェクトとなります。このプロジェクトは都市生活者たちからは、「極地」とも思える場所における環境変化が、地球規模の生態系と私たちの現実を巻き込んでいる現代のなかで、新しいエコロジーの感覚をどのように育むことができるのかを考えます。その観点から、エクアドル南部のアマゾンの熱帯雨林に住むシュアール族を撮影したドキュメンタリー映画、太田光海監督の「カナルタ 螺旋状の夢」の上映会を開催します。本作ではエクアドルのアマゾン熱帯⾬林で今も⾃給⾃⾜⽣活を送る先住⺠とともに生活した太田監督が、対話を重ねながら、彼らの精神性を理解しつつ、自分自身も森の民として生まれ変わっていく過程が描かれています。太田は、本作を通して⼟地の恵みを失うことの痛みや、その恵みを信じ切ることの尊さを、地球の反対側に住む⼈間たちと分かち合うことを切に願っています。まさにアマゾンの熱帯雨林の真逆の世界に住む北海道知床の方々も豊かな自然と常に向き合っており、本作の上映を通して自分の自然環境の意義を見つめ直す機会になるのではないでしょうか。

太田光海 (おおた・あきみ)
1989年東京都生まれ。映像作家・文化人類学者。神戸大学国際文化学部、パリ社会科学高等研究院（EHESS）人類学修士課程を経て、マンチェスター大学グラナダ映像人類学センターにて博士号を取得した。パリ時代はモロッコやパリ郊外で人類学的調査を行いながら、共同通信パリ支局でカメラマン兼記者として活動した。この時期、映画の聖地シネマテーク・フランセーズに通いつめ、シャワーのように映像を浴びる。マンチェスター大学では文化人類学とドキュメンタリー映画を掛け合わせた先端手法を学び、アマゾン熱帯雨林での１年間の調査と滞在撮影を経て、初監督作品となる『カナルタ　螺旋状の夢』を発表。

NHK Worldによる太田監督へのインタビュー

黒沢聖覇(くろさわ・せいは)
1991年生まれ。2019年東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科修了。同研究科博士後期課程在籍。タイランド・ビエンナーレ2021 コ・キュレーター。自然環境・社会・精神の領域を横断する近年の新しいエコロジー観と現代美術の関係性を研究。主な展覧会に、「冷たき熱帯、熱き流氷」(トーキョーアーツアンドスペース本郷、東京、2021)、「欲望：20世紀の初めからデジタル時代にいたるまでのアートと欲望のあり方の変遷」（アイルランド国立現代美術館、ダブリン、アイルランド、2019）、「深みへ‐日本の美意識を求めて‐」（ロスチャイルド館、パリ、2018）、World Art Tokyo「パンゲア・テクトニクス －地殻変動するアート ⇆ ものがたりの分岐点－」（東京国際フォーラム、2018）、第7回モスクワ国際現代美術ビエンナーレ「Clouds ⇆ Forests」（国立トレチャコフ美術館新館、モスクワ、2017）平成29年度東京藝術大学平山郁夫文化芸術賞受賞。
https://www.seihakurosawa.com

「冷たき熱帯、熱き流氷」展覧会記録映像