特別プログラム
「未来創発講座(第1回)―宇宙と芸術が創り出した美とは-」

ギリシアでは、芸術は自然美を模倣する技術でしたが、その自然は天体の運行に代表されました。天体の運行を観察する天文学は、その規則正しい運行の美しさから、美を模倣する芸術ときわめて近かったのです。その近い関係は、今から500年ほど前のルネサンスまで続きます。しかし、18世紀中頃から天文学に代表された科学は、合理性を追求しはじめ、美的な感覚を中心にする芸術とは距離を置くようになりました。
そのように離れた芸術と科学が、今もう一度接近し、科学者と芸術家の協働による創造的な営みが行われ、お互いの活動領域を相互貫入するような「作品」がつくりだされなければ科学も芸術もブレイクスルーはないでしょう。
この第1回目のシンポジウムでは、天文学の中核である宇宙論の専門家が、宇宙に潜む法則の中に美を見いだしたことを語ります。それを「ゲイダイ」の美術家、音楽家が芸術美の観点から、自由に討論します。はて、どのような議論が飛び出すか、目と耳が離せません。

日時:2017年5月8日(月)17:00~19:40
会場:東京藝術大学 上野キャンパス 美術学部中央棟第一会議室

プログラム:
17:00〜17:10 東京藝術大学学長挨拶
17:10〜18:00 講演「宇宙は美しい!」 佐藤勝彦東京大学名誉教授
18:05〜19:00 パネル・ディスカッション「―宇宙と芸術が創り出した美とは-」
パネリスト:佐藤勝彦[東京大学名誉教授]
保科豊巳[東京藝術大学理事、画家]
西岡龍彦[東京藝術大学教授、作曲家]
東京藝術大学研究推進室メンバーほか
モデレーター:枝川明敬[東京藝術大学教授、文化政策論]
19:10〜19:20 休憩
19:20〜19:40 演奏  演奏者:音楽学部学生

お問い合わせ:
東京藝術大学社会連携課研究協力室
Tel. 050-5525-2778 Fax. 03-5685-7761
Email: kenkyo@ml.geidai.ac.jp