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シンポジウム
「沖縄県民投票を受けて」

 

2019年2月24日、沖縄県で「普天間飛行場の代替施設として国が名護市辺野古に計画している米軍基地建設のための埋立てに対する賛否についての県民による投票」が行われ、52.5%の有権者が投票し、「反対」71.7%、「賛成」19.0%、「どちらでもない」8.7%という結果となりました。この結果を受けて政府は「真摯に受け止める」としたものの、投票翌日以降も新基地建設の工事を続行し続けています。

この状況をどのように理解すればいいのでしょうか。なによりも気になるのは、本土(東京)と沖縄の圧倒的な温度差です。沖縄県では連日この問題が大きく報じられているにもかかわらず、本土のメディアの反応は鈍く、県民投票の前後こそ一定の報道があったものの、その後断片的報道が行われるだけで、反対票を投じた70%以上の沖縄の人々の思いは受け止められることなく、基地によって生じている県民の分断を始めとするさまざまな問題は解決されずあたかも放置されたままです。

こうした問題は、単に政治の問題ではありません。文化や芸術の表現にかかわる私たちにとっても重要な問題を提起しています。人々の民意はどのように表現され、どのように伝えられ、どのように受け入れられるのでしょうか。沖縄と本土との対立はなぜ生まれてしまうのでしょうか。どのようにして議論の場を作ればいいのでしょうか。これを解決する方法はないのでしょうか。

本シンポジウムはこうしたことを議論する出発点として、「今回の沖縄県民投票とはなんだったのか」を検証します。登壇者には、辺野古県民投票の会元代表の元山仁士郎さん、選挙ライターの宮原ジェフリーさん、沖縄出身で、県民投票当日の状況を実際に見てきた本学の居原田遥さんの三人をお招きし、あらためて沖縄県民投票とはなんだったのか、沖縄で何が起きているのかを報告してもらいます。またその報告を受けて、ジャーナリストであいちトリエンナーレ2019ディレクターの津田大介さん、早稲田大学教授でメディア研究を専門とする伊藤守さんにディスカッサントとして議論に参加してもらいます。

今回のシンポジウムがさまざまな意見を交わす機会となることを期待しています。沖縄県民投票に関心のある方はもちろんですが、これまであまり関心のなかった人もこれを機会に参加していろいろと議論ができればと考えています。ぜひご参加ください。

 

 

※画像をクリックすると拡大できます。


 

日時:4/13(土)13:30〜16:00 (13:00 開場)
会場: 東京藝術大学上野キャンパス 美術学部中央棟第一講義室

主催: 東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科毛利嘉孝研究室

予約不要、先着順

 

司会:
毛利嘉孝(東京藝術大学)

報告者:
居原田遥(東京藝術大学)
宮原ジェフリー(フリーランスキュレーター/選挙ライター)
元山仁士郎(「辺野古」県民投票の会 元代表/一橋大学大学院)

ディスカッサント:
津田大介(ジャーナリスト/メディア・アクティヴィスト)
伊藤守(早稲田大学)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


※本シンポジウムは、大学院国際芸術創造研究科の授業の一環として開催されますが、他研究科、他学部、大学外部の一般の方も参加可能です。

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