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「都市の臓器とAI」研究会:
第3回「臓器なき知性とチューリング完全ユーザー」(報告者:久保田晃弘)

 

研究会のご案内
日時:2025年10月9日(木)18:30–20:30
会場:東京藝術大学 美術学部 藝大食樂部(MAPのNo.2の建物です
※対面参加は定員40名(要申込)/※アーカイブ配信あり(要申込)
報告者:久保田晃弘(多摩美術大学教授)
コーディネーター:畠中実(キュレーター、美術・音楽批評)
コメンテーター:
伊藤亜紗(美学者)

「都市の臓器とAI」研究会(全6回)
本研究会は、2025年7月から12月にかけて全6回にわたり開催いたします。
第3回では、久保田晃弘氏をお迎えし、「臓器なき知性とチューリング完全ユーザー」と題してご報告いただきます。

 

第3回 「臓器なき知性とチューリング完全ユーザー」
概要
今日の生成AI技術は、インターネット上に蓄積された膨大なデータをもとに自己教師あり学習を行った結果に、人間による強化学習を施すことによって、開発者や利用者にとって有益かつ無害──すなわち「望ましい」とされる応答をするように調教されている。この仕組みは、知能や知識の諸要素を、あらかじめ定められた機能や役割のもとで臓器のように分化・統合し、階層的に組織化した有機体的な知性をつくりだす。
この目的論的AIの利便性や有用性が評価される一方で、それ以前の──すなわち未分化で流動的な、臓器なき知性へと一旦立ち戻ってみる。するとそれが、オリア・リアリナが提示した「チューリング完全ユーザー(TCU)」のための新たな大地となり得ることに気づく。
TCUは、巨大プラットフォームのさまざまな制約の中にあっても、既存のありふれたツールを誤用しながら、人間的な創造性を発揮しつづける、ごく普通のユーザーたちのことである。TCUはUIの達人であると同時に、プラットフォームやツールを巧みに組み合わせて、個性的なデジタル・ヴァナキュラーを散発的にかたちづくる。臓器なきAIとTUCのアッサンブラージュが織りなす、これからの社会や都市の思弁的なビジョンを描いてみたい。

 

報告者プロフィール
久保田 晃弘(くぼた・あきひろ)
多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コース教授。芸術衛星1号機の「ARTSAT1: INVADER」でARS ELECTRONICA2015 HYBRID ART部門優秀賞をチーム受賞。「ARTSATプロジェクト」の成果で、第66回芸術選奨の文部科学大臣賞(メディア芸術部門)を受賞。著書に『遙かなる他者のためのデザインー久保田晃弘の思索と実装』(BNN, 2017)『メディア・アート原論』(フィルムアート社, 畠中実との共編著, 2018)『Quantum Computer Art Studies』(https://www.qst.go.jp/site/entangle-moment/exhibition-sec1.html)などがある。

 

参加申込フォーム:https://forms.gle/YZVHTg1th4WZxMMh9

※対面参加は先着40名(定員に達し次第締切)
※アーカイブ配信あり。対面参加の有無にかかわらず、どなたでもご視聴いただけます。ご希望の方は、上記「参加申し込みフォーム」よりお申し込みください。申込受付は 10月8日 12:00 までとなります。

お問い合わせ:東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教員室(リサーチ領域)
ga-research@ml.geidai.ac.jp

 

主催:「都市の臓器とAI」研究会
東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科 清水知子研究室・毛利嘉孝研究室
共催:大丸有SDGs ACT 5実行委員会

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