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展覧会:音はいつ、音になる?

 この度、2025年3月20日(木)より東京藝術大学大学美術館 陳列館2階にて、国際芸術創造研究科の学生がキュレーションする展覧会「音はいつ、音になる?」展を開催いたします。

 日常生活において、音はどこにでも存在しています。しかし私たちは「聴いて音を経験する」まで音を認識できません。認識されていなかった音に気づき、耳を傾け、「音」と認識するまで―「音はいつ、音になる」のでしょうか?
 本展覧会は藝大の学生・卒業生4名のアーティストを招聘し、「音」に焦点を当てます。作品は、ブランコやキャンバスなど身の回りの道具、身体で感じるモノとの摩擦や、壁を打ったときの響きを通して、音を認識するきっかけをつくります。そしてこれらの作品にあなたが関わることで、隔たっていたはずの空間やモノの輪郭は曖昧になり、聴こえるものが変化していくような体験が生まれます。
 本展覧会に来場されるときには、作品と空間に参加してみることをおすすめします。触れたり鳴らしたりして作品を聴き、同じ空間で他の来場者とその経験を共有してみることは、意識されなかった音との出会いにつながるはずです。本展で、あなたがさまざまな音を新しく聴く方法を経験されることを願います。



「音はいつ、音になる?」
会期:2025年3月20日(木)~2025年4月6日(日)
開館日:木・金・土・日
開館時間:10:00-17:00
料金:入場無料
会場:東京藝術大学大学美術館 陳列館2階
住所:東京都台東区上野公園12-8

出展作家:河端 望夢, 桒原 幹治, 北條 知子, 渡辺 忠典

キュレーター:
リ・アンチー, 谷口 明日香, ガーダ・ハディル・ベン・フレッジ, カトリン・ブジョーグ・グナースドッター, ロシオ・クロズ・トランゾ

メインビジュアル・デザイン 嶋村圭太

主催 東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科
共催 一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパン

交通案内:
JR:上野駅・鴬谷駅下車徒歩10分
地下鉄:銀座線・日比谷線 上野駅下車徒歩15分
千代田線:根津駅下車徒歩約10分
京成電鉄:京成上野駅下車徒歩15分

 

 

パフォーマンス公演情報

 音を主題にする本展の一部として、5日間に渡りライブパフォーマンスを実施いたします。桒原幹治の《コンコン》(2025年)ならびに、渡辺 忠典の《Surface》(2025年)にそれぞれ才気あふれるパフォーマーの方々を招いた、共同パフォーマンス公演です。これらの公演は展覧会の主題を生きた展示空間に拡張し、訪れる来場者に新しい聴取経験を与えます。すでに空間に設置された作品とライブで生み出されるものが混ざり合うことにより、音や共鳴が主役となる生き生きとしたサウンドスケープが空間に立ち現れるでしょう。

 

桒原 幹治

出品作《コンコン》(2025年)を元にパフォーマンス公演を行います。

  • 3月29日(土)16:30〜17:00|カルテット(桒原 幹治、宮坂 遼太郎、安藤 巴、さのみきひと)
  • 4月6日(日)13:00〜13:30|デュオ(桒原 幹治、安藤 巴)

 

渡辺 忠典

出品作《Surface》(2025年)を元にパフォーマンス公演を行います。

  • 3月20日(木)14:00〜14:30|山本 大地
  • 3月22日(土)14:00〜15:10*|柿本 京平・渡邉 杏花里
  • 3月29日(土)11:00〜12:10*|柿本 京平・渡邉 杏花里
  • 4月5日(土)14:00〜14:30|大石 真愛
  • 4月6日(日)11:00〜12:10*|大石 真愛・山本 大地

*のマークがついた公演は10分間のインターバルを挟みます。



 

出展作家

河端望夢
2000年東京都中野区生まれ。これまで聴覚を主軸とし、人と空間に相互作用を促すような作品制作を行ってきた。現在は東京藝術大学 映像研究科メディア映像専攻修士課程に所属している。

「豆だと思って食べたらあめ玉だった」という原体験をもとに、表と裏の構造を持つような空間をつくりはじめる。見えなかったもの、聴こえなかったものが、環境の変化や人の動きに応じて変容し知覚されることによって、現在私たちの置かれている時代や環境の揺れ動く様を捉えることを試みている。

最近の主な展覧会にBIBLIOSCAPE 2024(東京芸術大学附属図書館)やMedia Practice(東京芸術大学元町中華街校舎)などがある。

桒原 幹治
1998年生まれ、宮崎県出身。 2021年東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科卒業。2023年同大大学院映像研究科修士課程メディア映像専攻修了。バンドアンサンブル「カブトムシ」、即興打楽器集団「LA SEÑAS」のメンバー。

幼少より打楽器奏者として活動し、大学在籍時より作家活動を始める。時間論や身体論からリズムの概念を探求し、演奏行為をもとにした映像やパフォーマンスなどを制作する。近年では、身の回りにあるものを打楽器のマナーで演奏することを通して、ものが持つ意味や価値を問い直す表現に注力している。

北條知子
北條知子は実験的な音、音楽、パフォーマンスの間の流動性において活動するアーティスト。近年は歴史的に沈黙させられてきた(女性の)声を可聴化するというテーマのもと、オノ・ヨーコや川上貞奴など国外で活躍する日本人女性についてのプロジェクトを国内外で展開している。これまで、Issue Project Room、Emily Harvey Foundation、Scandinavia House、Tate Modern、IKLEKTIK、ZKM、NAIRS、TOKAS本郷、国際芸術センター青森、京都芸術センター、ポーラミュージアムアネックス等で上演・展示がおこなわれている。

渡辺忠典
2002年生まれ、静岡県静岡市出身。現在は東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻に所属している。足音や触覚、空気の流れといった現象を、身体感覚と関わりの深い媒体である”音”に変換する装置としての作品を制作。

最近の展覧会は“白く塗る画面の全部”、“point de depart”、“Project_Panorama”、“Intro 1”など。

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