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展覧会:Parallel Circuit

 この度、3/20(木)より東京藝術大学大学美術館陳列館にて、国際芸術創造研究科・美術研究科の学生によるキュレーション展「Parallel Circuit」展を開催いたします。本展覧会では、 学生たちがキュレーション実践の理論や各自の研究活動をもとに企画を行い、協力者や来場者とのさまざまな交渉や反応を通して新しい学びの機会を得ることを目指しています。本展では、9名のアーティストによる展示作品に加え、11月に実施されたアートプロジェクト「Permission to Drive」のアーカイブ映像や資料の公開、会期にはパフォーマンスやトークイベントを実施いたします。

 

開催のご案内
 展覧会「Parallel Circuit」は、2024年11月に開催した広告トラックを用いた周遊展示「Permission to Drive」 (以下、PtD)から発展しました。PtDでは「都市空間の規制や境界線と共存すること」をテーマに、リアルタイムの都市空間や社会制度とじかに向き合い、展示の姿を形作っていくことを試みました。本展では、PtDのアーティストに加えて、山縣瑠衣、肥後亮祐、Vikram Divechaを迎えます。
 本展は、PtDで得られた発見をきっかけに、新たな参与者や作品とともに思考と経験を拡張していく動的な試みです。並列回路を指す「Parallel Circuit」とは、都市が個別の視点から創造的に読み替えられて生まれる時空間や無数の図-地の関係を示唆しています。本来の都市空間には、歴史や文化、経済、規制、個人の記憶など、多様な要素が織り込まれています。しかし、張り巡らされた社会システムによって、そこは自らの意思で振る舞いを決められる舞台から、「機能に基づいた空間」に変えられてしまいました。その中で、あえて「機能に基づく空間で機能に基づかないことを試す」ことは、オルタナティヴな時空間をつくりだす方法の一つではないでしょうか?
 本展で紹介する芸術実践は、たった一つの現実空間から、今とは異なる複数的な都市や社会生活を、そして私たちの身体や経験を想像させてくれるでしょう。


企画概要
展覧会タイトル:Parallel Circuit会期:2025年3月20日(木・祝)~4月6日(日) 月曜・火曜・水曜休館
開場時間:午前10時 – 午後5時(入館は午後4時30分まで)
会場:東京藝術大学大学美術館 陳列館1階
入場料:無料
主催:東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科
共催:一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパン
協力:有限会社GAT、みさと公園 みさと吉川パートナーズ
アーティスト:木村華子、Ibrahim Owais、Kate Carr、SIDE CORE、Simon Weckert、トモトシ、山縣瑠衣、肥後亮祐、Vikram Divecha
共同キュレーター :杉本温子、長谷川千紗、松村大地、Elizabeth Jesse、宮原朱琳、Vivi Zhu
グラフィック・デザイン: 増田一真
お問い合わせ:info-ga@ml.geidai.ac.jp
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
住所:〒110-8714 東京都台東区上野公園12-8
SNS:Twitter/x [LEDtruck_ga], Instagram [ga_curatorial] HP: https://ga.geidai.ac.jp
展覧会特設サイト:https://parallelcircuit2025.com/

※本事業は、東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科が開設した授業の一環として実施されます。(学生たちがキュレーション実践の理論や各自の研究活動をもとに企画を行い、協力者や来場者とのさまざまな交渉や反応を通して新しい学びの機会を得ることを目指しています。)

 

参加アーティスト

木村華子

京都府出身。2012年 同志社大学文学部美学芸術学科修了。主に「存在する/存在しない」「意味がある/意味がない」「オリジナル/コピー」などといった、両極端と捉えられている事象の間に横たわるグレーゾーンに触れることをステートメントの中心に据え、時代性を内包したコンセプチュアルな作品を展開する。

 

Ibrahim Owais

クリエイティブプロデューサー、サウンドアーティスト、「recordat」の創設者、「Radio alHara」のメンバー。現在はパレスチナのベツレヘムを拠点に活動し、アート制作と文化発展のためのスペース「Wonder Cabinet」の設立と運営に携わる。デジタルとフィジカルの両空間におけるクロスメディア体験のデザイン、開発、創造を軸に活動を展開。ターンテーブルを即興的に操ることで音の風景を作り上げ、映画的な音の物語を形作っている。

 

Kate Carr

物体や実験的な録音技術を用いたフィールドレコーディングにより、音のテクスチャとテクノロジーに焦点を当てた作品を制作。音を生み出す相互作用や集団性を中心に据え、繊細で親密なハイブリッドな音の世界を構築している。ライブパフォーマンスではフィールドレコーディングとフォーリー(効果音制作)を組み合わせ、マッサージガンや鳥笛、カエルの鳴き声、じょうろ、自転車などを「楽器」として使用。作曲、パフォーマンス、インスタレーションを横断している。

 

SIDE CORE

2012 年より活動を開始。メンバーは高須咲恵、松下徹、西広太志。映像ディレクターとして播本和宜が参加。公共空間におけるルールを紐解き、思考の転換、隙間への介入、表現やアクションの拡張を目的に、ストリートカルチャーを切り口として「都市空間における表現の拡張」をテーマに屋内・野外を問わず活動。 

 

Simon Weckert

Simon Weckert は現代のデジタル魔術師であり、生成デザインからフィジカル・コンピューティングに至るまで、さまざまなトピックに関する洞察を共有する遊び心あふれるイノベーターである。彼はコードと回路を道具として、さらに皮肉な発言としても捉えている。実用性だけに焦点を当てるのではなく、未来の世代が私たちの技術習慣をどのように受け止めるかを探求している。 Weckertの作品はアートと批評を組み合わせたもので、複雑な問題に対する笑いや考察、さらには混乱を引き起こすことを目的としている。

 

トモトシ

1983年山口県出身。大学で建築学を学んだ後、数年にわたって建築・都市計画に携わる。2014年より「人の動きを変容させるアクション」をテーマに主に映像作品を発表している。また2020年よりトモ都市美術館を運営し、新しい都市の使い方を提案している。

 

山縣瑠衣

衛星画像に写る特定の地表の模様を収集する「地表の掻き傷」というシリーズをはじめとし、現在の風景表現や主体のあり方を皮膚のレベルに及ばせながら考察、模索している。2022年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。主な展示に「Measure your pixel」(TAV GALLERY 2023)、「Ground Zero」(京都芸術センター, 2023)など。

 

肥後亮祐

1995年北海道生まれ。アーティスト。「Google Map上に誤記載された幻島」や「実在しない英単語」など、流通する情報における盲点を遺物と捉え、社会や個人が無自覚にまたは意図的につくりだす事象や状況を考察し新たなかたちでの継承を試みている。近年は、「基準」や「貯蔵」を支える構造に焦点を当てた作品を制作している。

 

Vikram Divecha

ベイルートで生まれ、ムンバイで育つ。アラブ首長国連邦を拠点に活動する。コロンビア大学でビジュアル・アートの修士号を取得し、ホイットニー美術館のインディペンデント・スタディ・プログラムに参加。リサーチにおいて「found processes」という都市の機能を表す用語に焦点を当てている。主な展覧会に、2024年ディリヤ・アート・ビエンナーレ、第57回ヴェネチア・ビエンナーレ、第13回シャルジャ・ビエンナーレ、ルーブル・アブダビなど。

 

イベント情報
パフォーマンスやトークイベントの情報は近日中に公開いたします。最新情報は下記のHPやSNSで発信いたします!

SNS・最新情報はこちら!

Exhibition web site : https://parallelcircuit2025.com/

Twitter/X:https://x.com/LEDtruck_ga

Instagram: https://www.instagram.com/ga_curatorial/

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