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アレグラ・パチェコ「Salaryman」上映会&アーティストトーク

現在、個展のために来日中のコスタリカ出身のアーティスト、アレグラ・パチェコによる映画「Salaryman」(2022年)の上映会とアーティストトークを開催します。

アレグラ・パチェコは、1986年コスタリカ出身のアーティストです。ふと旅で訪れた東京で、深夜にサラリーマンが酔っ払ってスーツ姿のまま路上に倒れて眠っている光景に衝撃を受け、アレグラはサラリーマンに強い興味を抱きました。その後、2013年には代官山のアーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]、2016年には松戸のPARADISE AIRなど、展覧会やアーティスト・イン・レジデンスなどを機に度々東京を訪れ、サラリーマンへのリサーチを長期にわたって行ってきました。100名以上のサラリーマンへの取材を経て、2022年にようやく完成したのがこの長編ドキュメンタリー映画「サラリーマン」です。

今回は上映会(約80分)とあわせてアーティストトークも開催します。大変貴重な機会ですので、ぜひどなたでもお気軽にご参加ください。

日時:2023年5月29日(月) 18:00-19:30 上映会 / 19:30-20:30 アーティストトーク
会場:東京藝術大学 国際交流棟 3Fコミュニティサロン
料金:無料 ※要予約
言語:日本語 / 英語
ゲスト:アレグラ・パチェコ(アーティスト)
モデレーター:庄子渉(東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科助教)
通訳:田中ジョン直人(東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科助手)
予約:https://forms.gle/p1E5KtCjk31JRNGLA
協力:東京藝術大学グローバルサポートセンター
主催:東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科

Photo by: Juan Tribaldos

アレグラ・パチェコ|Allegra Pacheco
1986年コスタリカ生まれ。2012年スクール・オブ・ビジュアルアーツ(ニューヨーク)写真学科卒業後、2014年にウィンブルドン・カレッジ・オブ・アーツ(ロンドン)を修了。写真、絵画、ドローイング、インスタレーションなど様々な手法で作品を展開する。

2012年、コスタリカの移民地区であるラ・カルピオで厳しい環境下で働く女性と共同で制作された胸の形をしたソフトスカルプチャーによるインスタレーション『Boobs』を開催、2013年には、バッカーズ・ファンデーションとNPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ(AIT)の招聘により、東京でのアーティスト・イン・レジデンス・プログラムに参加し、山本現代で二人展を開催すると共に、GALLERY MoMo Projectsでは、コスタリカでのプロジェクトを東京で再構成し『Boobs in Japan』を開催した。その後、LAMB LONDON(イギリス・2015)、Vienti4/siete Gallery(コスタリカ・2018)で個展。作品は、日本のプライベートコレクションに収蔵されているほか、Fundacion Massaveu (マドリード)にも収蔵されている。https://www.allegrapacheco.com/

コスタリカで育った私は、アーティストとして成功するためには、住んでいた小さな町から脱出する必要があると常に感じていました。写真家になるためにNYに渡りましたが、結局ファッションのポストプロダクション、レタッチ作業で生計を立てることになりました。オフィスでの仕事は、私が目指していたものとは、正反対でした。数年後、ビザが下りず、ニューヨークを離れざるを得なくなりました。貯金を全部かき集めて、気まぐれに東京に旅に出ることにしました。

私はすぐにサラリーマンに惹かれました。街を行き交う彼らの姿は、まるでスーツ姿の軍隊のように見えました。 会社による殺人事件のように。深夜にサラリーマンが歩道で寝ているのがよく見かける光景と知り、唖然としました。スーツ姿の男性たちが路上に倒れているのを見たとき、一瞬、殺人現場に見えました。

地元の人に聞くと、「酔っ払って終電を逃すから」と言う理由で片付けられてしまいました。それは納得できる反面、もっと何かあると感じました。それが当たり前だということに興味を抱きました。あまりにも当たり前で誰も興味を持たなかったのでしょう。

その中に、ニューヨークでの仕事をする自分の姿を思い出しました。

その時点で、私はすでにストリートフォトでサラリーマンを記録していたのですが、さらにリサーチを進めることにしました。彼らのことをもっと知りたいと思ったのです。そこで、インタビューでは、仕事の後だけでなく、彼らの家庭や生活に焦点を移すことにしました。

写真とアートを融合させ、映画制作という未知の領域に踏み込むことで、サラリーマンの生き方をより広く、より深く描きたいと思ったのです。

(2023年, アレグラ・パチェコ, 展覧会アーティストコメントより)

展覧会情報:
アレグラ・パチェコ|DEAR SALARYMAN
会期:2023年5月20日(土)〜6月17日(土) ※日曜・月曜・祝日休み
時間:11:00 – 19:00
会場:GALLERY MoMo 両国
住所:〒130-0014 東京都墨田区亀沢1-7-15
詳細:https://www.gallery-momo.com/future-ryogoku

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