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長谷川祐子教授×レイチェル・トーマス 共同キュレーション

アイルランド国立近代美術館
「Desire: A Revision from the 20th Century to the Digital Age」(「欲望:20世紀の初めからデジタル時代にいたるまでのアートと欲望のあり方の変遷」展開催のお知らせ

「Desire: A Revision from the 20th Century to the Digital Age」展が2020年3月22日(日)まで、ダブリンのアイルランド国立近代美術館(IMMA Irish Modern Museum of Art)にて開催中です。長谷川祐子(本研究科教授・東京都現代美術館参事)とレイチェル・トーマス(Rachel Thomas、IMMA チーフキュレーター)による共同キュレーションとなります。

本展覧会は、20世紀の初め、西洋中心的な、男性中心的な視線から始まった、アートにおける人間の自己探求の”Desire(=欲望)”の変遷を100年にわたって概観するものです。20世紀の初め個人主義とモダニズムの始まりにあたり、芸術家が探求したのは意識の深層にある欲望の表現であり、新しいヴィジョンを表現する欲望でした。これがシュルレアリスムやアバンギャルドにつながったのです。その後、60-70年代には、社会におけるアイデンテテイの表現の欲望、ジェンダーやフェミズムに関する表現が現れ、ポストモダンにおいて多様性、多文化性を反映して変化していきます。そして個人からagent, collective に移行したポストインターネット世代においてはかつてあった”Desire”は消失していくかに見えます。

本展は、アートの関係性を単に概観するのではなく、両者に関する新たな視点を鑑賞者に提供することを目的とし、もう一度自己の内なる”Desire(=欲望)”をアートを通してリフレクションすることを提案しています。
20世紀美術の大家、デュシャンやエルンスト、マグリットなどの作品から、マシュー・バーニーやトレイシー・エミン、ジェニーブ・フィギス、草間彌生による新作を含めた現代美術作品まで、100点以上の作品が展示されます。また、エディー・ピークとエレーヌ・ホーイによる新作パフォーマンスをはじめとする多彩な関連イベントやトーク・セッションも会期中に開催されます。

出展アーティスト: マシュー・バーニー、フランク・ボウリング、イ・ブル、Oisín Byrne、ヘレン・チャドウィック、ドロシー・クロス、ダヴィッド・ドワアール、マルセル・デュシャン、ジュスティーヌ・エマール、トレイシー・エミン、Awol Erizku、マックス・エルンスト、ツァオ・フェイ(曹斐)、ジェニーブ・フィギス、アン=マリア・ヒーリー、エレーヌ・ホーイ、ジュリアナ・ハクスタブル、ジェイムズ・ジョイス、バーティ・カー、ジョナ・キング、黒沢聖覇、草間彌生、ルネ・マグリット、中園孔二、デヴィッド・オライリー、エディー・ピーク、Tschabalala Self、パトリック・スタッフ、ミカリーン・トーマス、ヴァリー・エクスポート
*カタログは英語でIMMAから出版されています。

詳しい情報はアイルランド国立近代美術館のウェブサイト(英語)をご覧ください

Installation view of works by Lee Bul. Foreground: Excavation, 2007. Background: Untitled Yet, 2018. Photo by Ros Kavanagh.
Installation view of works by Helen Chadwick, Max Ernst, Rene Magritte. Left to Right: Max Ernst, Oiseau-tete (“Bird-Head”), 1934-35; Rene Magritte, Le Miroir magique (“The Magic Mirror”), 1929; Helen Chadwick, Wreath to Pleasure 11, 1992-3; Helen Chadwick, Wreath to Pleasure 12, 1992-3; Helen Chadwick, Agape, 1989; Helen Chadwick, Solar Anus, 1989; Max Ernst, Correspondances dangereuses (“Dangerous Correspondences”), 1947. Photo by Ros Kavanagh.
Installation view of works by Genieve Figgis (foreground), Koji Nakazono (background). Photo by Ros Kavanagh.
Installation view of Bharti Kher, And all the while the benevolent slept, 2008. Photo by Ros Kavanagh.
Installation view of Seiha Kurosawa, Desiring Unspeakable Entropy, 2019. Photo by Ros Kavanagh.
Installation view of David O’Reilly, Everything, 2017. Photo by Ros Kavanagh.
Still from Cao Fei, Live in RMB City, 2009. Machinima, 24 minutes 50 seconds. Courtesy the artist and Vitamin Creative Space.
Installation view of works by David Douard, WE, 2016 (left wall), Bharti Kher, Blind matter, dark night, 2017 (right wall), Dorothy Cross, Fingertip Pearl and Tooth Pearl, 2011 (center). Photo by Ros Kavanagh.
Installation view of Yayoi Kusama, Where the Lights in My Heart Go, 2016, Photo by Ros Kavanagh.
Matthew Barney, Ballad of the Bullfighter, 2014. Engraved brass in brass frame, 37.5 x 31.4 x 3.8 cm (framed).
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