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アーツ前橋×前橋文学館共同企画展
ヒツクリコ ガツクリコ ことばの生まれる場所

本研究科の住友文彦准教授が館長を務めるアーツ前橋にて開催中の展覧会を紹介します。

萩原朔太郎は夜の街を詩人が歩いていく様子を「憔悴するひとのあるく路・夕焼けの路(前橋市民に捧ぐる詩)」という未発表作品の中でこのように記しています。人は別の場所へ向かって歩き、誰かと出会い、誰かへ向けて言葉を投げかけます。また、文字にすることで、言葉は時間や場所を越えた他者とも対峙する手段になります。言葉は「私」とその他の生きる者たちとをつなぐものであり、時代や社会の変化と共にそのあり方も役割も変化するものです。

印刷やインターネット技術の誕生により言葉の性質は大きく変化しました。また、東日本大震災に直面した私たちは言葉による表現の限界を目の当たりにし、言葉を失うことさえも経験しました。私たちが生きることそのことへ疑問を抱いた時、時に叫びとして、また祈りとして、唄として、言葉は新たな形に変換されます。

本展では、文学と美術の表現を「ことば」という切り口からご紹介します。描かれた一つの線が絵や文字となり、そして美術や文学となるように、言葉は常に私たちの生きることのそばに存在しているものです。私たちは「ポスト真実」と呼ばれる危機の時代に直面しています。そのような社会的コンテクストの中で、過去のそして現在の時代の空気を芸術家や詩人たちが、個人の身体感覚を通じてどのように捉え、世界と対峙しているのかをぜひ感じていただきたいと思います。

会期:2017年10月20日(金)~2018年1月16日(火) 70日間
※会期中一部展示替えあり
[前期]:2017年10月20日(金)~11月28日(火)
[後期]:2017年11月30日(木)~2018年1月16日(火)
開館時間:アーツ前橋 11:00~19:00(入場は18:30まで)
前橋文学館 9:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日:水曜日、年末年始(12月28日(木)~1月4日(木))
会場:アーツ前橋(群馬県前橋市千代田町5-1-16)、前橋文学館(群馬県前橋市千代田町3-12-10)
観覧料:共通観覧券 一般 700円 / 学生・65歳以上・団体(10名以上) 350円 / 高校生以下無料
※アーツ前橋1階ギャラリー及び前橋文学館3階オープンギャラリーは無料
※障害者手帳等をお持ちの方と介護者1名は無料
※以下のいずれかの条件に該当の方は、観覧料が350円
1)アーツトワイライト割:17時以降にアーツ前橋にご来場された方
2)文学館早起き割:11時より前に前橋文学館にご来場された方
3)ヒツクリコ ガツクリコ割:ペアでご来場された方
※観覧無料日:10月20日(金)[展覧会初日]、10月28日(土)[群馬県民の日]、1月9日(火)[前橋初市まつり]

参加作家:
足立智美/荒井良二/浦上秀樹/大澤雅休/大澤竹胎/オノ・ヨーコ/oblaat/河口龍夫/河原温/フランチェスコ・カンジュッロ/北園克衛/草野心平/ジョン・ケージ/塩見允枝子/クルト・シュヴィッタース/白石慶子/鈴木ヒラク/トゥッリオ・ダルビゾラ/トリスタン・ツァラ/東宮七男/TOLTA/新国誠一/ni_ka/萩原恭次郎/萩原朔太郎/福田尚代/文月悠光/ベン・ヴォーティエ/ジョージ・マチューナス/Maniackers Design/フィリッポ・T.マリネッティ/ミヤギフトシ/ムットーニ/山川冬樹/山村暮鳥/横堀艸風


鈴木ヒラク《Constellation#01》 2016年 紙にシルバーインクと墨汁、アルミニウムマウント 前澤友作氏蔵 ©Hiraku Suzuki


新国誠一『新國誠一詩集』 1979年 ASA(芸術研究協会) うらわ美術館蔵


大澤雅休《があんびゃん》 制作年不詳 紙本墨書 高橋朋艸氏蔵 ©Kigure Shinya


荒井良二と20人の子どもたちによる壁画 2008年 前橋こども図書館 ©Kigure Shinya


河口龍夫《失語の詩》 2017年 原稿用紙100枚、鉛筆、水彩 作家蔵 ©Kigure Shinya


TOLTA《dada/ポジティブな呪いのつみき》 2016年


ムットー二《題のない歌》(原作・萩原朔太郎) 2016年 作家蔵


萩原恭次郎『死刑宣告』(再版)  1926年 長隆舎書店 前橋文学館蔵 ©Kigure Shinya


福田尚代《冬眠》 2007年 本に刺繍 うらわ美術館蔵

関連イベント:

1 三館共同企画 荒井良二と作る展覧会!
 前橋市立図書館、前橋文学館、アーツ前橋の三館共同企画としてワークショップを開催します。荒井良二と一緒に作品を制作し、本展に参加してみませんか!作品は、本展会期中にアーツ前橋と前橋文学館にて展示されます。

日時: 9月30日(土) 11:00~16:00
    10月 1日(日) 11:00~16:00
会場:アーツ前橋
対象:両日とも参加できる小学3年生~6年生
定員:30名
参加費:無料
申込み:先着順。9月8日(金)~9月25日(月)の11時~19時にアーツ前橋へ電話(Tel.027-230-1144)

2 ヒツクリコ ガツクリコ トーク
なぜ今「ことば」について考えるのか。現代における言葉の問題について、展覧会参加作家や文学/言葉の専門家を招いたトークイベントを開催します。

日時:10月21日(土)
【第一部 14:30~16:00】 平川克美(文筆家、思想家)×文月悠光(本展参加作家、詩人)×萩原朔美(前橋文学館館長)
【第二部 16:30~18:00】 名児耶明(五島美術館副館長)×鈴木ヒラク(本展参加作家)×住友文彦(アーツ前橋館長)
会場:前橋文学館 3階ホール
参加費:無料
定員:100名
申込み:前橋文学館へ電話(Tel.027-235-8011)

3 今日の原稿用紙-TOLTAによるツアー型ワークショップ-
 ガイドにそって前橋の街を歩き、その体験をもとに一篇の詩を作ります。
日時:10月22日(日) 14:00~
集合場所:アーツ前橋 1階総合案内
持ち物:時計(携帯電話でも可)
参加費:無料(要観覧券)
対象:高校生以上
定員:20名
申込み:アーツ前橋へ電話(Tel.027-230-1144)

4 ムットーニ からくりミニシアター 上演とトーク
日時:11月4日(土) 14:00~
会場:前橋文学館 3階ホール
出演:ムットー二(武藤政彦)
参加費:無料(要観覧券)
定員:80名
申込み:前橋文学館へ電話(Tel.027-235-8011)

5 三角みづ紀 詩のワークショップ
日時:11月11日(土) 14:00~
会場:前橋文学館 4階研修室
講師:三角みづ紀(詩人、第22回萩原朔太郎賞受賞)
参加費:無料
定員:25名
申込み:前橋文学館へ電話(Tel.027-235-8011)

6 山川冬樹 パフォーマンス
日時:12月2日(土)
    14:00~15:30 パフォーマンス
    16:00~17:30 山川冬樹×今井朋(本展担当学芸員) 対談
会場:アーツ前橋 地下ギャラリー
参加費:無料(要観覧券)
※申込み不要

7 かくとはなす
 本展参加作家の鈴木ヒラクのライブパフォーマンスと今福龍太との対談を開催します。
日時:12月9日(土) 
    14:00~14:30 ドローイングパフォーマンス
    14:45~16:15 今福龍太(文化人類学者)×鈴木ヒラク 対談
会場:アーツ前橋 地下ギャラリー(パフォーマンス)、アーツ前橋スタジオ(対談)
参加費:無料(要観覧券)
定員:50名(対談のみ)
申込み:対談のみ事前予約制、アーツ前橋へ電話(Tel.027-230-1144)

8 学芸員によるギャラリーツアー
  11月18日(土) 13:30~(前橋文学館)、15:00~(アーツ前橋)
  12月10日(日) 13:30~(アーツ前橋)、15:00~(前橋文学館)
   1月13日(土) 13:30~(前橋文学館)、15:00~(アーツ前橋)
  ※申込み不要(観覧券をご購入のうえ、アーツ前橋1階総合受付又は前橋文学館2階展示室にお集まりください)

9 こどもアート探検
日時:11月26日(日) 14:00~
会場:アーツ前橋 ギャラリー
対象:小学生以下(未就学児は保護者同伴)
※申込み不要

10 ヒツクリコ ガツクリコ街なか回遊プロジェクト
〇千代田通りフラッグプロジェクト
 アーツ前橋と前橋文学館をつなぐ約400mの千代田通りを中心に、参加作家のManiackers Designがデザインしたオリジナルのフラッグを掲出します。

〇前橋ことばの学校 詩のまちから言葉のまちへ
 芽部※がトークイベント、読み聞かせ、ワークショップ、詩作講座、演奏会、オープンマイク等さまざまな言葉にまつわるイベントを開催。芽部が発行する「出席簿」を持って、週末などに街なかで行われるイベントに参加するとオリジナル修了証とグッズがもらえます。
※アーツ前橋の開館前に行われたプレイベント・アートスクールBコースの受講生を母体に2011年8月に発足。
※イベント詳細については芽部公式サイト(http://mebu-maebashi.com/)又は、「前橋ことばの学校」チラシをご覧ください。

〇荒井良二を巡る旅
 前橋の街なかには参加作家の荒井良二の作品がいくつあるかを知っていますか?地図を片手に、荒井さんの作品を楽しみながら前橋を巡る旅に出かけてみてください。

コンセプトブック:
本展覧会のコンセプトブックを出版します。
発行:左右社
定価:2200円+税
部数:1600部
仕様:A5変形、256頁
デザイン:大原大次郎
執筆者:石川九楊/今井朋/王舟/温又柔/栗本高行/鈴木ヒラク/住友文彦/瀬戸夏子/
建畠晢/谷川渥/萩原朔美/平川克美/文月悠光/ミヤギフトシ/山本浩貴
※五十音順
発行日:10月末、左右社より全国発売

主催:アーツ前橋、萩原朔太郎記念・水と緑と詩のまち前橋文学館
助成:文化庁 平成29年度 地域の核となる美術館・歴史博物館支援事業
後援:上毛新聞社、朝日新聞社前橋総局、毎日新聞前橋支局、読売新聞前橋支局、産経新聞前橋支局、東京新聞前橋支局、日本経済新聞社前橋支局、共同通信社前橋支局、時事通信社前橋支局、NHK前橋放送局、群馬テレビ、FM GUNMA、まえばしCITYエフエム、前橋商工会議所
協力:アートラボはしもと、うらわ美術館

お問い合わせ・お申込み:
アーツ前橋
TEL: 027-230-1144  FAX: 027-232-2016
E-mail: artsmaebashi@city.maebashi.gunma.jp
https://www.artsmaebashi.jp/

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