「グローバル時代のアートプロジェクトを担うマネジメント人材育成事業 &Geidai」国際シンポジウム:
特別シンポジウム
「イミグレーション・ミュージアム──日豪の対話:
文化多様性に向けたコミュニティ・エンゲージメント」

移民の国、オーストラリアは、現在も、国民の約半数が、自身あるいは両親の世代に海外から移住してきた人々で構成されています。メルボルンにある「イミグレーション・ミュージアム」は、移民にまつわる歴史展示にとどまらないダイナミックな活動形態を持ち、ときにアートもその企画の中に取り入れ、教育普及活動やコミュニティに根ざした活動を盛んに行っています。他方で、秋田公立美術大学教授で「イミグレーション・ミュージアム東京」主宰者の岩井成昭氏が同館にて手がけているのは、「反美術館的」ともいえるアート・プロジェクトの数々。本シンポジウムは、メルボルンのミュージアムに所属する専門スタッフの方々から同館の理念や事業内容を伺いつつ、日本での試みと照らし合わせて、両館における文化多様性に向けた取り組みをめぐり、日豪の活動を比較し対話する試みとなります。

*入場無料。予約不要。日・英同時通訳付き。
*本シンポジウムは、「平成29年度 文化庁大学を活用した文化芸術推進事業 &Geidai」の一環として開催されます。同事業の詳細は以下のウェブサイトを参照ください。
http://ga.geidai.ac.jp/and-geidai/

日時:2017年10月15日(日) 14:00~18:00
場所:東京藝術大学 上野キャンパス 音楽学部5号館109教室

パネリスト:
リンダ・スプロール[ミュージアム・ヴィクトリア、メルボルン]
ジャン・モロイ[イミグレーション・ミュージアム、メルボルン]
マギー・ワトソン[イミグレーション・ミュージアム、メルボルン]
アリス・プン[イミグレーション・ミュージアム、メルボルン]
L-FRESH The LION[ヒップホップ・アーティスト]
村田麻里子[関西大学]
野呂田純一[MULPA]
岩井成昭[秋田公立美術大学/イミグレーション・ミュージアム・東京主宰]

モデレーター:
岩渕功一[モナシュ大学]、熊倉純子[東京藝術大学]

プログラム:
14:00〜14:30  イントロダクション  岩渕功一、熊倉純子
14:30〜15:45  Session1 「メルボルンのイミグレーション・ミュージアム:歴史、活動、挑戦」
16:00〜17:05  Session 2 「文化多様性の促進に向けた日本のミュージアム・アート・プロジェクト」
17:05-18:00   Session3 「日豪の対話:ミュージアムの可能性と越境協働」

 

IMM2017_omotenew

IMM2017_uranew

登壇者略歴:

リンダ・スプロール Linda SPROUL
ミュージアム・ヴィクトリア(メルボルン)マネージャー(パブリック・プログラムおよび教育部門担当)。イミグレーション・ミュージアム(メルボルン)のパブリック・プログラムや「サイエンス・ワーク」など、多様なオーディエンスとのエンゲージメント・プログラムを手がける。俳優、教員としてのキャリアを持ち、幼児のための演劇プロジェクトを展開するほか、「ネクスト・ウェーヴ・フェスティヴァル」ではプログラム・ディレクターとしてコンテンポラリー・アートの促進・普及に携わる。

ジャン・モロイ Jan MOLLOY
イミグレーション・ミュージアム(メルボルン)プログラム・コーディネーター。学校教員としての30年以上のキャリアを持つ。また、同地のキュー高等学校のリーダーシップ・チームの一員として、教員のプロフェッショナル・ラーニング・プログラムや、新しいカリキュラムの実践に携わる。2015年からは、モナシュ大学とも連携し、「フロム・アジア・リテラシー・トゥー・オーストラリア・リテラシー」セッションのコーディネートを担当する。

マギー・ワトソン Maggie WATSON
イミグレーション・ミュージアム(メルボルン)アクティング・エキジビション・マネージャー。多様なコミュニティとアーティストとの共創プログラムにファシリテーターとして携わる。専門は、アートと文化セクターにおけるコミュニティ・エンゲージメントとクリエイティヴ・アートの領域横断について。「ヒューマン・ライツ・アーツ・アンド・フィルム・フェスティヴァル」プログラマー、『Right Now』誌アーツ・エディター。作家。

アリス・プン Alice PUNG
メルボルン在住。作家、ジャーナリスト、弁護士。Unpolished Gem (Black Inc., 2017), Her Father’s Daughter and Laurinda (Black Inc., 2011)などの著書は、各国語に翻訳され、国際的に出版されている。北京大学(中国)、ブラウン大学ヴァッサー・カレッジ(アメリカ)、ボローニャ大学(イタリア)、ミラノ大学(同前)にてゲスト講師として教壇に立つ。メルボルンの「ライターズ・フェスティヴァル」にて、イミグレーション・ミュージアムによる学校とのエンゲージメント・プログラムに携わる。

エルフレッシュ・ザ・ライオン L—FRESH The LION
ヒップホップ・アーティスト(オーストラリア・レコーディング産業アソシエーション賞ノミネート)。イミグレーション・ミュージアム(メルボルン)のトーキング・ディフェレンス部門フェローとして、オーストラリアの社会政治史における人種差別について、自身の個人的な体験を人々と共有しながら、地域の学生たちとともに探求する。エルフレッシュ・ザ・ライオンによって語られる「物語」とは、ネガティヴな体験をポジティヴな体験へと転換させ、彼のキャリアと彼自身もその一部を占めるコミュニティにまつわる証言として機能している。

村田麻里子 Mariko MURATA
関西大学社会学部教授。1974年、東京生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士後期課程満期退学。博士(学際情報学)。専門は、メディア論、ミュージアム研究。主な著書に『思想としてのミュージアム─ものと空間のメディア論』(人文書院、2014年)、『ポピュラー文化ミュージアム─文化の収集・共有・消費』(共編著、ミネルヴァ書房、2013年)などがある。

野呂田純一 Junichi NOROTA
公益財団法人 かながわ国際交流財団、学術・文化交流グループ副主幹。1972年生まれ。大阪大学卒業。総合研究大学院大学博士課程修了。博士(学術)。2016年度、神奈川県内の美術館4館および芸術祭団体とともに、社会包摂的な教育普及活動を行う「プロジェクト・マルパ(MULPA)」を立ち上げ、17年7月に同プロジェクトのキックオフ・イベント実施。

岩井成昭 Shigeaki IWAI
美術家。秋田公立美術大学教授。「イミグレーション・ミュージアム東京」主宰。1990年代より、都市の多文化化をテーマに、複合的なメディアによる視覚表現を展開。ヨーロッパ、オーストラリア、東南アジアでの調査を踏まえ、2010年、「イミグレーション・ミュージアム・東京」パイロット・プロジェクトを始動。

岩渕功一 Koichi IWABUCHI
オーストラリア、モナシュ大学教授、モナシュ・アジア研究所所長。専門はメデイアおよびカルチュラル・スタディーズ。主な関心テーマは、トランスアジア文化連携、多文化主義、文化市民性など。日本のテレビ局にて勤務後、オーストラリアにて博士号取得。ICU、早稲田大学を経て、2012年より現職。社会における文化多様性の促進に向けて、メルボルンのイミグレーション・ミュージアムと協働するとともに、東アジアの多文化表現実践を奨励するプロジェクト「TEAMプロジェクト(Trans-East-Asia Multiculturalism)も主宰。

熊倉純子 Sumiko KUMAKURA
東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科長、教授。パリ第10大学卒業。慶應義塾大学大学院修士課程修了(美学・美術史)。アートマネジメントの専門人材を育成し、地域型アート・プロジェクトに学生たちと携わりながら、アートと市民社会の関係を模索し、文化政策を提案する。東京都芸術文化評議会文化都市政策部会委員、文化庁文化審議会文化政策部会委員などを歴任。監修書に『アートプロジェクト─芸術と共創する社会』(水曜社、2014年)など。

主催: 東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科、モナシュ大学、モナシュ・アジア研究所
助成:平成29年度 文化庁 大学を活用した文化芸術推進事業、オーストラリア外務貿易省豪日交流基金
認定:東京藝術大学130周年記念応援プログラム

お問い合わせ:
東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻教員室
開室時間(上野): 10:00~19:00 (月・木・金)
電話(上野): 050-5525-2725
開室時間(千住): 10:00~19:00 (火・水)
電話(千住): 050-5525-2732
info-ga(at)ml.geidai.ac.jp